教科書,参考書,問題集,学校,香川県,高松市,本屋,古本屋,選書,古書,かまんよ書店

漆絵

漆絵

全国1000万人のかまんよ書店のファンのみなさま。
ごきげんいかがでしょうか。

今日は、国宝の玉虫厨子を図鑑というか、全集で見たのですが、まああらためてみるとすばらしいですね。
中学校なんかの社会の資料集で見てから、まったく記憶になかったのですが、玉虫厨子を「たまむしのずし」と
よむことはできました。

玉虫厨子は覚えていても、いったいこれが何なのか。なんのために作られたものなのか、存在意義はなんなのかなんて思うことさえ
ありませんでした。

中学校の社会の資料集に出てくるくらいですから、資料集を作成した人は本当に意味があるものを掲載したのだと思います。
もっとも「国宝」ですから、存在意義が大いにありますね。

絵が描かれているんです。玉虫厨子には。

お釈迦様が衣服を脱ぐ絵、崖の上から飛び降りる絵、飢えた母子虎に食べられる絵が3コマ漫画のような技法で描かれているのです。(捨身飼虎図のこと。)
いま見てもよく意味がわかるため、当時(大昔 西暦700年~800年くらい)にこれを描いたひとは本当にすごいな、と思います。

この絵が「漆絵」なんです。

漆絵とは器面に色漆で文様を描くもので、漆芸の加飾法のなかでは持っても古いもののひとつです。古いものには黒、朱の2色を用いたものが一般的で、中国では商時代にすでに行われていたことが最近の発掘によって確認されています。日本では飛鳥時代の玉虫厨子の「須弥座」(さきほど詳解した捨身飼虎図が描かれている台座のこと)が有名であるとされています。

漆器は多くみられますが、漆絵というのはそれまでまじまじと見たこともありませんでした。
今日は貴重な体験をしました。

Facebookコメント