自分の良いところは、人にみつけてもらうのだろうか。「こひつじクロ」を読んで
IT企業の営業職の田中雄一は悩んでいた。自分は会社のブランドに頼っていて、まともな企画や営業ができていない。幸い会社の所属しているため、毎月の給与は振り込まれ、今日明日路頭に迷うことはない。ただ、毎年毎年優秀な新入社員がどんどん入ってくる。後輩たちの鋭い質問が「ああ、これが俗にいう突き上げか」と思ってしまい、親切に答えることができない。そんな自分に嫌気がさしてきた。いったい自分は何のために生きているのか。今日は自分の今後の人生をじっくり考えたいと思っていたが、仕事が終わって、コンビニで弁当を買い、家に帰り、テレビをつけてたばこを吸いながらビールを飲んで風呂にも入らずそのまま寝てしまった。気づいたら、次の日の午前10時である。もちろん会社はある。出勤しなければならない。いや、出勤しなければならなかった。携帯をのぞいてみると上司や同僚、事務の女性の個人携帯からも着信があり、10件程度不在着信となっている。
何もかも嫌になって、車に乗って会社とは反対の道をずっと走ってみると、田んぼが一面に広がる地域に来た。
何気ない民家の上の方を見ると、看板がかかっており、「本を読めば、自分がわかる」とデカデカと書かれていた。気になって入ってみた。
玄関で靴を脱いで入ると、部屋一面に本がならんでいた。小説、写真集、文庫、絵本、児童書、けっこうジャンルの幅は広い。本棚の向こうに店主と思われる人影が見え、会釈をされた。振り向いて目に入ったのが、「こひつじクロ」というこの写真の絵本である。黒いのは犬のように見えるが、ひつじのようだ。なんだか気になってページを開いてみた。
何もかも嫌になって、車に乗って会社とは反対の道をずっと走ってみると、田んぼが一面に広がる地域に来た。
何気ない民家の上の方を見ると、看板がかかっており、「本を読めば、自分がわかる」とデカデカと書かれていた。気になって入ってみた。
玄関で靴を脱いで入ると、部屋一面に本がならんでいた。小説、写真集、文庫、絵本、児童書、けっこうジャンルの幅は広い。本棚の向こうに店主と思われる人影が見え、会釈をされた。振り向いて目に入ったのが、「こひつじクロ」というこの写真の絵本である。黒いのは犬のように見えるが、ひつじのようだ。なんだか気になってページを開いてみた。
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